代々受け継いできたお仏壇、故人を供養する場所として特別なものであるお仏壇を処分せざるを得ない方が増えています。
「ライフスタイル・住環境に合わない」「一軒家からマンション・アパートに引っ越すため仏壇を置く場所がない」「親の世代が老人ホームに入居するので仏壇を持って行けない、または自分の家では引き取れない」などの様々な理由で、お仏壇を手放すことを検討されています。
決して安い買いものではなく、捨てるのも気が引ける仏壇ですが、処分を決めても買い取ってもらえるのか、一度は考えるでしょう。
仏壇は買い取ってもらえるのか?また、従来の仏壇に代わる現代のライフスタイルに合った新しい供養のカタチ「手元供養」について、オシャレなお仏壇と共にご紹介します。
買取してもらえる仏壇もある
注:弊社では買取、仲介等はおこなっておりません。
業者が積極的に買取をしてくれる仏壇は、古美術的価値があるもの。代々伝わる本尊の仏画や仏像が桃山時代以前のものであるとか、江戸時代中期くらいの漆塗りの仏具があるとか、それに螺鈿の模様が施されているとか…。
もちろん、よい状態であるのは言うまでもありません。近年作られている仏壇は、よほどの美術的価値がないと高額での買取はしてもらえないと思ったほうがよいでしょう。
一般的な仏壇は買取ってくれない
数十万程度の量産品の仏壇は買取ってくれないか、もしくは処分費を請求される事がほとんどです。
リサイクルシステムが確立されている宗派がありますが、買取価格が上がっているのは、希少天然木が使われているか、貴金属が使用された細工があるものです。
または、通常のリサイクル品と同じく、新品で傷の無い仏壇の買取価格は付くことがありますが、「安い中古の仏壇でいい」と考える人は少数派。売れるめどが立たない仏壇の買取ってくれず、処分費を請求されます。
仏壇を買取してくれる業者と売る手順
仏壇は祭祀道具のため、買取をお願いするには必要な手順があります。
仏壇を買取に出す前に必要な儀式
仏壇は仏様やご先祖様がお祀りされていますから、そのままでは処分はできません。お墓を移動させるときと同じく、“魂抜き”の儀式が必要です。
この儀式は「閉眼供養」「おしょうね抜き」などと、地域や宗派によって呼び方が違うので、周りに尋ねて確認してください。
菩提寺があれば、お願いすればよいのですが、ない場合は近くのお寺に尋ねてみましょう。お布施の相場を尋ねておくこともおすすめします。
古美術商
代々伝わる仏壇や、仏壇は新しいけれど仏画や仏像が古いとき、また美術的価値がありそうなときは、古美術商(骨董屋)に相談してみましょう。買取の価値があるとされたら、魂抜き・梱包・配送料などの費用も負担してくれる場合があります。
仏壇店
仏壇の買い換えを検討しているなら、仏壇店に相談するのもおすすめ。新しい仏壇の価格を値引いてもらえることもあり、それが古い仏壇の買取価格といえるでしょう。
仏壇の専門家ですから価値はもちろん、傷つけないためにはどのように運べばよいかも熟知しているはずです。
リサイクルショップ・廃品回収
リサイクルショップへは、魂抜きをした後の仏壇を運びます。しかし、金仏壇は持つところも決まっていて、素人が動かすだけで壊れるという繊細なものです。
唐木仏壇はそれよりも丈夫ですが、それでも素人が動かすには向いていません。持って行くまでに壊れたりしたら、買取以前の問題になってしまいます。
家に来てもらう廃品回収も、仏壇に詳しくなければ、移動させるときに壊してしまう可能性も高いと考えましょう。上手に運べて数千円の買取価格がついたとしても、専門の配送などの手数料が発生すれば、買取してもらう意味はなくなってしまいます。
ネットオークション
業者ではありませんが、売る方法の一つとしてネットオークションがあります。しかし、中古の仏壇を探している人はほとんどいないと考え、値段を付ける必要があります。
また、梱包や配送には専門知識が必要ですので、そのあたりの費用をどうするかもよく考えなければなりません。
注:弊社では買取、仲介等はおこなっておりません。
手元供養という考え方
仏壇を買い取ってもらい処分するという選択をしたことで、「供養してきたものを終わらせてしまうのでは?」というご心配のお声をよく聞きます。
ですが仏壇を処分する事で、ご先祖様や故人とのつながりが切れてしまうという事はありません。
住環境を変えることはできませんが、どんなライフスタイルになっても、故人を想う気持ちに変わりはなく、多くの方が「自分のライフスタイルでも、お仏壇やお仏壇に代わる、故人に祈りをささげることができる場所が欲しい。」そう考えておられます。
そんな方におすすめしたいのが、手元供養の考え方。
手元供養とは、「形にとらわれず、故人のことを身近に感じ、思いを語りかけ、祈りたい。形式や宗教的な決まり事よりも、亡くなった方への思いを大切にした自由で新しい供養の形。」です。
昔ながらの仏壇ではなく、住まいに似合うデザイン性のある仏壇や、シンプルな祈りの場を設けるための祈りのステージなども流行りつつあります。
近年は、お墓を持たず、少しのお骨を手元に置き、残りのご遺骨は納骨堂や合祀墓へ納めたり散骨したり等、以前とは供養の形がだいぶ変わってきました。
手元供養は、住環境や住まう家族構成の変化から広まりつつある、新しい祈りのカタチです。
自分でしつらえられる小さな仏壇・仏具
代々受け継いできた昔ながらの大きなお仏壇は処分することに決めたけれど、「先祖や大切な人を供養したい。手を合わせる場所が欲しい。お仏壇に代わるものがあるならぜひ置きたい。」
そんなあなたにぴったりの、場所をとらず、お部屋にもマッチする商品をご紹介いたします。
フォトフレーム型ミニ仏壇「ピクスタル・シルバーセット」
ナチュラルでシンプルなフォトフレーム型の小さな仏壇に、球状のミニ骨壷“ピクチュアリスフィア”と、手のひらに乗るかわいいおりんの“てのりん”のセットです。
フォトフレームは、写真を柔らかに引き立てるスタイリッシュなグレーの濃淡模様。合わせる“てのりん”はブラックとシルバーがあり、どちらを選んでもしっくりとなじみます。
“ピクスタル”の木のステージに合わせ、木のフタの“ピクチュアリスフィア”を骨壷にご用意。口径の広い骨壷ですので、遺骨だけでなく形見を入れられます。
>おしゃれなミニ仏壇セット「ピクスタル(シルバーセット」の商品詳細はこちら
洋風ミニ仏壇セット「やさしい時間 祈りの手箱(ナチュラルセット)」
木目が美しいシンプルな本体に、ガラス製の仏具、柔らかな色の骨壷“パステル”、美しい色の”虹色おりん”を飾れば、明るいイメージの仏壇になります。
着いてすぐにお祀りできるように、写真立てやロウソク、線香、線香立ての灰も付属。花を一輪ご準備いただいておけば、すぐに祈りの空間ができあがります。
従来の仏壇と同じく、フタが閉まるボックスタイプなので、遺品や位牌を納めておくのにも適しています。
フタを閉めればナチュラルな木箱に見えるため、夫婦両方のご先祖様を別々にお祀りしたいときや、仏壇のある実家から離れて住んでいるけれど故人を偲ぶ場所がほしい方に最適。
また、ライフスタイルの変化で、今までの仏壇が置けないという悩みを抱える方にもおすすめです。
付属している骨壷のパステルは、衝撃にも強い作りのため、やや高めの家具の上に設置しても安心。小ぶりの虹色おりんは、つい何度も鳴らしたくなる軽やかで澄んだ音色で、亡き人との間を取りもってくれるでしょう。
>洋風ミニ仏壇セット「やさしい時間 祈りの手箱(ナチュラルセット)」の商品詳細はこちら
モダンなミニ仏壇セット「アリーナ・アッシュグレー(セットプラン2)」
仏壇を置かないで故人を偲ぶためには、海外のように写真をたくさん飾るという場合が多いのではないでしょうか。そのような形をミニ仏壇にしたのが「アリーナ」です。
マグネットで写真をとめられるスティールを使用したミニ仏壇は、モダンなフォトフレームという印象。市販の小さなマグネットを買い足せば、複数の写真を飾ることもできます。特にグレイッシュなブラックは、さまざまな写真をきれいに見せてくれる色です。
スティール製のため、奥行きはあまりありませんが高さがあるので存在感は抜群。ミニ仏壇というより、薄型仏壇と考えた方がピンとくるかもしれません。
メタリックでモダンな「アリーナ・アッシュグレー」に、深い色とアートなデザインの骨壷「グランブルー」、メタリックな球が美しいおりん「チェリン」を組み合わせたセットは、パソコンやオーディオに囲まれた部屋にもしっくりなじみます。
アリーナの本体と一体になった一輪挿しと付属の火立てと香立ても、金属で統一。“モダンなインテリアに仏壇はあわないから置かない”と思っている方に、知っていただきたいミニ仏壇のセットです。
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ちいさなオールインワン仏具「potterinポタリン」
2015年グッドデザイン賞受賞仏具が「ポタリン」です。見た目はころんとしたかわいい一輪挿し。じつは、花立、火立、香立の三具足(お供え用基本仏具)と、おりん&りん棒の4つの仏具が一体にまとまっています。
入れ子式に収納したときに、中に納めた火立や香立とおりんがぶつからないように、木の輪っかで固定。この木の輪っかが、りん棒になるというスマートな仏具です。
一つにまとまって場所をとらず、仏具に見えないという2つの利点があるので、コンパクトな祈りのスペースにぴったりの仏具です。
>ちいさなオールインワン仏具Sottoシリーズ「potterinポタリン」の商品詳細はこちら
三具足を一つにまとめた仏具「チェリング」
チェリングは、上下に分かれるセパレート式のおしゃれな仏具です。上部は白が花の色を引き立てる一輪挿しで、下部の金属部分は線香立てがついた火立になっています。そのため、上下を分けるだけでコンパクトな祈りの空間に。
火立に使うカップ型ロウソクは、コンパクトにまとめやすいのですが、容器の中にあると火が消しにくいのが難点。仏前でのマナーとして、ロウソクの火は吹き消せないため、どうしたらいいか困ってしまいます。
その問題を解決したのが、一輪挿しの裏の凹み。なかなか火が消えないときは、ロウソクの火の上に一輪挿しをかぶせるだけで火が消える便利な設計になりました。
小さな仏壇で心を込めたご供養を
ライフスタイルの多様化で、家族を見守るような大きな仏壇の需要は減っています。買取に出しても買い手がつかないというのが現状でしょう。
仏壇はリサイクルするのではなく、おたきあげなどきちんとした形で処分するのがよさそうです。大きな仏壇は処分しにくいもの。小さな仏壇でも心を込めた供養ができれば、亡き方々も喜ばれるでしょう。
手元供養の未来創想は、日常生活の中で大切な人をお祀りできる小さな仏壇・仏具をご提案。おひとりおひとりの偲ぶ想いを大事にいたします。