仏壇は家族の絆を象徴する大切な存在ですが、時と共に処分を考えることも必要になります。
本記事では、仏壇を処分するタイミングや方法、注意点を詳しく解説し、手元供養など新たな供養方法についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
仏壇を処分するタイミング
仏壇を処分するタイミングは、両親の死後に仏壇を受け継ぐ際や、終活の一環としてなど様々です。ここでは、仏壇を処分するタイミングについてご紹介します。
仏壇を守ってきた両親が亡くなったとき
長年、実家で仏壇を守ってきた両親が亡くなると、その仏壇を子供が受け継ぐことになります。しかし、現代の住宅事情では、実家にあった大型の仏壇を設置できないケースが増えています。
このような場合、仏壇の処分と同時に、よりコンパクトな仏壇への買い替えを検討する人が多くなっています。
仏壇を受け継ぐ人がおらず永代供養を検討しているとき
おひとり様や子供のいない世帯では、仏壇を長く守ることが難しい場合があります。そのため、自身が元気なうちにお寺に永代供養を依頼する方が増えています。
永代供養とは、後継者がいなくてもお寺や霊園がご先祖さまの供養を永続的に行ってくれるサービスです。仏壇を処分し、位牌や遺骨をお寺に預けることで、自分が亡くなった後もご先祖さまが適切に供養されます。
終活を行うとき
自分が亡くなった後に大きな仏壇が残ると、子どもたちが仏壇の管理や処分に困るため、終活として仏壇の処分を検討する方もいらっしゃるでしょう。
自分が無くなる前に仏壇を処分しておくことで、子どもへの負担軽減や精神的な安心感が得られ、現代のライフスタイルに合った供養が可能になります。
仏壇がある家を解体・売却するとき
実家を売却または解体する際に、仏壇や仏具の管理を引継ぎできない場合は、仏壇の処分が必要になります。仏壇を処分した後は、仏壇をコンパクトな形に買い替えたり、永代供養や手元供養など新たな供養方法を検討しましょう。
仏壇の処分方法
仏壇の処分方法は、お寺への依頼や仏具店への依頼、粗大ごみとしての処分など多岐にわたります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて最適な方法を選ぶ必要があります。
ここでは、仏壇の処分方法を7つご紹介します。
お寺に依頼して引き取ってもらう
仏壇の処分を考える際は、日頃からお世話になっている菩提寺に相談してみましょう。菩提寺に依頼することで、仏壇の引き取りやお焚き上げの手続きを丁寧に進めてもらえます。
ただし、近年は防災や環境保護のために引き取りを断られる場合もあるので、事前に問い合わせてください。費用に関しては、お布施として「お気持ちで」と言われることもありますが、相場としては1万円~10万円程度とされています。
仏具店に依頼して引き取ってもらう
仏壇を販売している仏具店の中には、古くなった仏壇の引き取りを行っている店舗があります。料金は1万円~3万円程度が一般的で、お寺に納めるお布施とは異なり処分費用として設定されています。
菩提寺が遠い場合や、費用を節約しつつ適切に処分したい場合は、仏具店に相談するのがおすすめです。引き取った仏壇は合同供養としてお焚き上げが行われるのが一般的です。
粗大ゴミとして捨てる
仏壇は、自治体によっては粗大ごみとして処分できます。多くの自治体では、タンスや食器棚などの大型家具と同様に扱われており、数千円程度で引き取ってもらえます。
また、仏壇をパーツごとに分解して燃えるゴミとして処分する方法もあり、この場合は追加費用はかかりません。しかし、仏壇にはご先祖様への深い思い入れがあるため、簡単に処分できない方も多いです。
また、粗大ごみとして処分する際には、近隣の目に触れることもあり、心理的な負担を感じることもあります。費用面では他の方法に比べて安価ですが、心の準備が必要な処分方法と言えるでしょう。
不用品回収業者やリサイクル業者に依頼する
仏壇の処分には、不用品回収業者やリサイクル業者に依頼する方法もあります。無料で処分してくれる場合もありますが、仏壇が他のゴミと一緒に扱われることが多く、丁寧な取り扱いが保証されない場合があります。
また、閉眼供養を行わない業者がほとんどなので、事前に菩提寺でお性根抜きを済ませておく必要があります。費用は業者によって異なるため、事前に見積もりを確認しましょう。
仏壇処分の専門業者に依頼する
仏壇の処分をスムーズに行いたい場合、仏壇処分の専門業者に依頼する方法があります。専門業者は仏壇の取り扱いに精通しており、宅配便を利用した回収サービスを提供しています。
一般的には、仏具の取り外しは自分で行い、仏壇本体のみを送ります。専門業者の中には閉眼供養を代行してくれるところもあるので、事前に確認してみましょう。費用は業者によって異なり、見積もりを複数取って比較することをおすすめします。
フリマアプリやネットオークションに出品する
仏壇は、フリマアプリやネットオークションに出品することも可能です。仏壇を出品する際は、まず仏壇を綺麗に掃除して詳細な写真を撮影しましょう。
発送方法や支払い方法を事前に確認し、購入希望者とのやり取りを丁寧に行うなど、安全な取引を心掛けてください。
買取店やリサイクルショップに買取してもらう
仏壇を処分する際に、買取店やリサイクルショップに売却する方法もあります。特に美術的価値の高い古い仏壇は、古美術商や専門の買取店で高額で買い取ってもらえる可能性があります。
まずは仏具を取り扱っている店舗やリサイクルショップに査定を依頼し、複数の業者で比較してみましょう。仏壇の状態を整え、付属品も一緒に売ることで、より良い価格で売却できます。
仏壇を処分する際の注意点
仏壇は、家族や先祖との絆を象徴する大切な存在なので、処分する際には、感情面だけでなく法的・環境的な側面も考慮する必要があります。ここでは、仏壇を処分する際の注意点についてお伝えします。
親族に仏壇の処分について伝える
仏壇は、家族だけでなく親戚もお参りする大切な場所なので、仏壇を処分する際には親族に事前に状況や理由を丁寧に伝えましょう。突然処分を決めてしまうと、親族から理解を得られず「知らされていない」と不満が出る可能性があります。
事前に話し合いの場を設け、自分の考えや事情を共有することで、親族の理解と協力を得やすくなります。また、仏壇の処分方法についても一緒に検討することで、全員が納得できる形を見つけやすくなります。
菩提寺に仏壇を処分する理由を伝える
菩提寺がある場合、仏壇を処分する理由を事前に伝えましょう。長年にわたり先祖の供養をしてきたお寺から、適切なアドバイスを受けられる可能性があります。
また、理由を伝えずに仏壇を処分すると、離檀となり関係が悪化する恐れがあります。円満に仏壇を処分するためには、菩提寺との十分なコミュニケーションを図り、理解と協力を得ることが大切です。
仏壇の中身を確認する
仏壇の引き出しには、お線香やローソク、仏具のほか、家族にとって大切な写真や手記、遺言書、証書類、古いお金などが保管されていることがあります。
これらの重要な品々を誤って処分しないように、仏壇を処分する前に中身をしっかりと確認してください。特に、遺言書や証書類など法的な書類は厳重に保管し、必要に応じて専門家に相談することをお勧めします。
仏壇処分後の供養方法を決めておく
仏壇を処分した後も、ご先祖様への供養を続けるために手元供養を選ぶ方が増えています。手元供養は、ミニ仏壇や小型骨壺を使用し、家庭内で手軽に供養ができる方法です。
スペースを取らず、現代のライフスタイルに適しているため、忙しい方にもおすすめです。
仏壇を処分する手順
仏壇を処分する際には、正しい手順を踏む必要があります。ここでは、仏壇を処分する手順について解説します。これから仏壇の処分を考えている方は、処分の手順をしっかり確認しておきましょう。
仏壇の処分方法を決める
仏壇を処分する際は、まずどの方法で行うかを決めます。業者に依頼する場合は、複数の業者を比較検討しましょう。価格だけでなく、丁寧に仏壇を扱ってくれる信頼できる業者を選ぶことが大切です。
自分で解体する場合は、自治体にサイズや分別方法を事前に確認し、適切に処分できるよう準備します。また、業者に依頼する際は、引き取りの日程や方法、費用をしっかりと確認し、納得のいく形で進めましょう。
閉眼供養(魂抜き)をしてもらう
仏壇を処分する際は、僧侶を招いて「閉眼供養」を行いましょう。これは、仏壇に宿る仏様の魂を抜く儀式であり、感謝の意を表す大切な儀式です。
閉眼供養を行わないまま仏壇を処分すると、業者が引き取りを拒否する場合があります。また、浄土真宗など一部の宗派でも同様の儀式が行われます。
事前に僧侶と日程を調整し、適切な儀式を経てから仏壇を処分することで、心の整理をしっかりと行いましょう。
仏壇を処分する
仏壇の処分方法と閉眼供養を決めた後は、実際に仏壇を処分します。業者に依頼する場合は、指定した日に業者が仏壇を引き取りに来ます。仏具を取り外しておくとスムーズに進みます。
自分で解体する場合は、自治体のルールに従って分解し、指定された方法で廃棄しましょう。処分後は、手元供養や永代供養など新たな供養方法を選び、ご先祖様への敬意を継続してください。
仏壇の処分後は手元供養という選択がある
仏壇を処分した後に、ご先祖様への供養を続ける方法として「手元供養」が注目されています。
手元供養は、ミニ仏壇や小型の骨壺を使用し、家庭内で手軽に供養ができる方法です。スペースを取らず現代のライフスタイルに適しているため、多忙な方や子供のいない世帯にもおすすめです。
また、手元供養を選ぶことで、仏壇の維持管理や大掛かりな儀式にかかる費用を抑えることができます。手元供養であれば、ご先祖様を身近に感じながら、心の安らぎを得られるでしょう。
仏壇処分後の手元供養に最適なミニ仏壇をご紹介
仏壇を処分した後に手元供養で供養を続ける場合、狭いスペースでも設置できる小型のミニ仏壇がおすすめです。ここでは、手元供養に最適なミニ仏壇を4つご紹介します。
ミニ仏壇|花といのり 厨子(浅緑)(日本製)
「花といのり 厨子」は、シンプルなデザインが特徴の日本製ミニ仏壇です。コンパクトでありながら、ミニ骨壷やお位牌を飾るためのスペースを確保し、外せる板2枚と壁掛け用の加工が施されています。
フックや取付用ビス、石膏ボード専用釘もセットになっており、手軽に設置可能です。花を飾りながら、毎日あたたかな気持ちで祈ることができるこのシリーズは、現代の暮らしに自然と調和し心豊かな祈りの空間を提供します。
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ミニ仏壇|祈りのステージ・アリーナ|ピュアホワイト(花立・火立、香炉)(日本製)
コンパクトでオープンタイプの「アリーナ・ピュアホワイト」は、どんな部屋にも馴染むデザインです。
花立、火立、香炉がセットになっており、手元供養を始める方に最適です。季節の花や思い出の写真を飾り、心安らぐ祈りの空間を作ります。マグネットで簡単に写真を留められ、職人の手仕上げで一つ一つ異なる色味が特徴です。
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ミニ仏壇|祈りのステージ風・瑠璃(漆塗り)(日本製)
宝石の瑠璃をイメージした「祈りのステージ風・瑠璃」は、落ち着いた艶と開放的なデザインが特徴の日本製ミニ仏壇です。
シンプルな形状でどんなインテリアにも自然に馴染み、ミニ骨壷や仏具、写真を飾ることで自分らしい手元供養の空間を作り出します。漆塗りの深みある色合いが高級感を演出し、毎日の祈りを心豊かにサポートします。
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ミニ仏壇|祈りのステージ・ピクスタルPicstal・ブラック(フォトフレーム一体型)(日本製)
「祈りのステージ・ピクスタル・ブラック」は、背面がフォトフレームになった新しいタイプのミニ仏壇です。コンパクトなサイズでどんな場所にも置けるシンプルなデザインが魅力です。
故人の写真や旅先のポストカードを飾ることで、気軽に大切な人を思い出せる祈りの空間を提供します。飾り台としても優れており、現代の生活スタイルにぴったりです。
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ミニ仏壇に最適なおすすめのミニ仏具をご紹介
ミニ仏壇はサイズが小さいので、普通の仏具を置くことができません。ここでは、ミニ仏壇のサイズ感に合ったミニ仏具を4つご紹介します。
ミニ骨壷|パステル|ホワイト(真鍮製)(日本製)
まるでマカロンのように可愛らしいパステルホワイトのミニ骨壷「パステル」は、手のひらサイズながら真鍮製で安定感抜群です。優しい丸みを帯びたデザインはどんなインテリアにも自然に馴染み、故人を身近に感じさせます。
ネジタイプのふたでしっかり閉まり、耐久性にも優れています。持ち運び可能な設計で、ご旅行や法事でも安心してお骨をお持ちいただけます。専用の袋付きでカバンの中でも安全に保管できます。
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ミニ骨壷|ピュアシリーズ|パールポット(真鍮製)
洗練された真珠のような光沢を持つ「パールポット」は、上品で凛としたデザインのミニ骨壷です。両手で包み込めるコンパクトなサイズは分骨に最適で、和室・洋室問わずどんなインテリアにも自然に馴染みます。
職人の手仕事による一つ一つ異なる仕上がりが特徴で、デザイン性が高いため置く場所を選びません。大切なご遺骨を美しく、安心して保管できる逸品です。
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手元供養の仏具|Potterinポタリン|オールインワン仏具(銀)(日本製)
「Potterinポタリン」は、花立・香立・火立・おりんをコンパクトに収納できるオールインワン仏具です。2015年グッドデザイン賞を受賞したモダンなデザインで、北欧テイストのシンプルさとかわいらしいフォルムが魅力です。
どんなインテリアにも馴染みやすく、仏壇を置けない方にも最適です。飽きの来ないカラーリングで、季節の花を飾りながら小さな祈りのスペースを手元に作り出します。
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おりん|3点セット|たまゆらりん1.8寸+りん棒(花梨)+選べる置台(日本製)
「たまゆらりん1.8寸」セットは、専用の置台3種類(黒檀、アッシュ、紫檀)とりん棒(花梨)が含まれています。丸い形状と高音が美しく響く構造で、心を和ませる音色が特徴です。
手元供養に最適なこのおりんは、江戸時代から続く伝統の技で作られた真鍮製で、サビにくくお手入れも簡単です。グッドデザイン賞を受賞しており、おしゃれな仏具を探している方におすすめです。
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手元供養に人気の遺骨ペンダントをご紹介
よりカジュアルに供養したい方や、ミニ仏壇を置くスペースがない方、もっと故人を身近に感じたい方には遺骨ペンダントを使った手元供養をおすすめします。ここでは、手元供養に人気の高い遺骨ペンダントを4つご紹介します。
遺骨ペンダント|涙のしずく・シルバー925(日本製)
「涙のしずく・シルバー925」は、シルバーで涙の形を美しく表現した遺骨ペンダントです。ぷっくりと可愛らしいデザインながら、真鍮製の本体は耐久性に優れています。
毎日身に着けやすいサイズで、優しい輝きがティアドロップの形を引き立てます。お手入れも簡単で、付属のシルバーお手入れクロスで輝きを長持ちさせることが可能です。
カスタマイズ可能な文字入れもあり、特別な思いを込めたペンダントに仕上げられます。
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遺骨ペンダント ラウンド クリスタル レース(金属アレルギーを引き起こしにくいステンレス製 SUS316L)(日本製)
「ラウンド クリスタル レース」は、大切な人との絆を象徴する輪をモチーフにしたステンレス製の遺骨ペンダントです。
耐久性と耐食性に優れ、日常生活の中で安心して身に着けられます。ペンダントトップにはクリスタルレースが施され、故人の遺骨を美しく封じ込めます。将来的に遺骨を取り出すことができるのが特徴です。
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遺骨ペンダント|SeeYouハートペンダント ゴールド|シルバー925 UVレジン
「SeeYouハートペンダント ゴールド」は、シルバー925とUVレジンを組み合わせたオールインワンの遺骨ペンダントです。ダブルハートのデザインにご遺骨を封じ込め、愛する人をいつも身近に感じられます。
UVレジンで固めることで完全防水となり、湿気による劣化を防ぎます。6色のカラー樹脂から選べ、自分だけのオリジナルペンダントを作成可能です。
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遺骨ペンダント|PLAINプレーン・スティック|(金属アレルギーを引き起こしにくい純チタン)(日本製)
「PLAINプレーン・スティック」は、軽量でありながら丈夫なチタン製で、長期間安心して身に着けられます。
スティック型でユニセックスなデザインは、どんなファッションにも合わせやすく男女問わず使用できるでしょう。生活防水にも対応しており、日常の様々なシーンで活躍します。
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仏壇の処分は手順を守って適切に行おう
仏壇を処分する際は複数の方法を比較し、自身の家族構成や環境に合ったものを選びましょう。処分方法が決まったら、適正に処分を進めることが重要です。
処分後は、今回ご紹介したミニ仏壇やミニ仏具、遺骨ペンダントを使って新たに手元供養を進めることで、ご先祖様への供養を安心して続けられるでしょう。