実家じまいをする予定の方は、どのように家の中の物を処分してよいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。家具や家電であればおおよその処分方法は検討が付きますが、処分に頭を抱えるのは仏壇です。
本記事では仏壇の正しい処分方法を紹介します。実家じまいの流れについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
そもそも実家じまいとは?
実家じまいとは、子どもが親の家を処分することを指します。親が施設に入ったり、亡くなったりした際、離れて暮らす家族が実家を維持するのは難しいケースがほとんどです。
空き家のまま放置するにも維持費がかかりますし、定期的なメンテナンスにも労力がかかります。子どもにとって思い入れのある家であれば処分に心を痛めるかもしれませんが、自分たちの生活を守るためにも実家じまいを検討しましょう。
実家じまいと似ている「家じまい」は、親の家ではなく自分の家を処分する行為を指します。終活の一環として家じまいを行っている方も少なくありません。
実家じまいは子どもに当たる方が親の家を畳む作業になるので、所有物の処分に困ることもしばしばです。様々な感情が葛藤する中での作業は、心が苦しく感じることもあるでしょう。
実家じまいのタイミング
実家じまいをするタイミングは、以下の3つが考えられます。思い入れのある実家を処分するのは心苦しいですが、タイミングを迎えた方は実家じまいを検討しましょう。
親が亡くなったとき
親が亡くなり、空き家になった場合は実家じまいのタイミングかもしれません。もちろん建物の維持を決めて実家を残す方法もありますが、親の所有物はある程度整理する必要があります。相続人に当たる方は、実家じまいを行うかよく考えてから行動しましょう。
そのまま実家を残す場合のリスクも考えなければなりません。建物はきちんと維持しなければ老朽化します。建物の外部が崩れたり壊れたりして通行人がケガしてしまうケースも稀に発生しているので、リスクをきちんと理解しておく必要があります。
コスト面では固定資産税の支払いや、管理費がかかります。実家じまいに迷っている方は、コスト面のリスクについても勉強しておきましょう。
親が施設に入ったとき
親が介護施設や病院などの施設に入り、今後は親だけで生活するのが難しくなった場合も実家じまいのタイミングです。家族で一緒に実家に住めるなら話は別ですが、核家族化が進んでいる現代では現実的に実家を残すのは難しいのではないでしょうか。
親が施設に入っていても、まだ元気があるならば本人と相談しながら実家じまいが行えます。何を処分し、何を相続するべきかを本人と話し合いながら実家じまいができるので、心の負担も少ないでしょう。
親が亡くなってから実家じまいを行うより、親と一緒に実家じまいをするほうが精神的なダメージは少ないですし、片付けもスムーズに進みます。
空き家状態が続いているとき
既に実家の空き家状態が続いている方も、実家じまいをするタイミングかもしれません。実家を維持する費用も決して安くはないですし、管理にかかる手間も大なり小なり負担がかかります。
時間の経過とともに、実家じまいを考えた方も多いのではないでしょうか。空き家を放置すると、害獣被害に遭ったりカビや劣化による被害を受けたりとよりリスクが高まります。空き家で放置状態が続いている方は、この機会に実家じまいを検討されてみてはいかがでしょうか。
実家じまいを進める方法
実際に実家じまいを進める際の方法・手段について紹介します。主に「実家を処分する方法を決める」「不用品などの処分を行う」などがあります。
実家の処分する方法を決める
実家を処分するタイミングにもよりますが、もし相続開始前であればご本人や兄弟などの家族を交えて話し合い、相続開始後であれば、相続人同士でしっかりと話し合いましょう。
処分する方法は、実家の立地条件や築年数などの条件によって異なりますが、必要であれば専門家のアドバイスを聞きながら検討するのも一つの手です。
処分といっても実際には数ヶ月ほど期間がかかる作業になるので、早めに相談するのが良いでしょう。
不用品や残置物を処分する
実家の処分方法が決まったら次は実家の中にある不用品などを処分します。実家の大きさにもよりますが、労力がかかる作業になりますので、家族と相談して負担をなるべく抑えた方法を選ぶのがおすすめです。遺品整理業者や不用品回収業者などを利用するのも一つの手です。
注意点としては、相続開始時に実家じまいを行う場合は全て相続遺産になるため、慎重に整理・処分することが大切です。相続人が複数いる場合は、トラブルにならないように相続人全員で話し合って作業を行いましょう。
実家の処分方法に合わせて実家を手放す
実家の売却や賃貸で貸し出す場合は、不動産業者に相談を行って実家の売却・賃貸の手続きを進めましょう。
もし解体する場合は解体業者などに依頼する必要があります。解体費用が高額になる場合もあるため、複数の業者に依頼をお願いしてみて、負担の少ない業者に依頼しましょう。
実家じまいで頭を悩ませる仏壇!正しい処分方法は?
実家じまいで処分に困るのが仏壇です。そのまま家具として処分するには心が引けますし、どのような処分方法があるのかもわからない状態の方も多いのではないでしょうか。
実家じまいでよく利用される「仏壇の処分方法」を紹介します。ご自身に合った方法で仏壇をしかるべき場所に納めましょう。
まずは仏壇の魂抜きを行う
仏壇は先祖を供養する大切な品です。霊的な存在を供養する意味のある仏壇ですから、処分する際はきちんと魂抜きと呼ばれる供養を行いましょう。
魂抜きは閉眼供養やお性根抜きとも呼ばれており、仏壇に宿ったご先祖様の魂を抜く作業を行います。魂抜きを行わずにそのまま仏壇を処分すると、先祖の魂ごと処分することになってしまいます。
きちんと供養をした上で仏壇を処分するのが望ましいので、菩提寺がある方はお坊さんに魂抜きを依頼しましょう。菩提寺がない方は、近くのお寺に相談してください。
粗大ゴミとして仏壇を処分する
仏壇そのものは、魂抜きさえ終わっていれば自分で粗大ゴミとして処分することが可能です。各自治体のルールに沿って、仏壇を粗大ゴミに出しましょう。
自分で粗大ゴミに出せば、仏壇の処分にかかる費用も抑えられる可能性があります。ただし、サイズの大きい仏壇は個人で運び出すのが難しいかもしれません。その場合は、別の方法で仏壇の処分を検討しましょう。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者で仏壇を引き取ってくれる場合があります。費用は不用品回収業者によって異なりますが、自宅まで仏壇を取りにきてくれますし、基本的には運び出しまで行ってくれます。体力に自信がない方でも安心です。
ただし、不用品回収業者によっては魂抜きを行っていない仏壇は回収してくれない場合があります。事前に仏壇の回収方法やルールを確認しておきましょう。
お寺に処分を依頼する
お寺に仏壇の処分を依頼する場合は、魂抜きも同時に依頼するのが一般的です。しっかりと先祖供養を行いたい方にもおすすめの処分方法ですので、気になる方は檀家のお寺や最寄りのお寺に相談しましょう。
費用は各お寺によって異なるので、費用を知りたい方は事前に相場を知っておくことも大切です。地域によって仏壇の処分費用は異なりますが、約5万~約10万円を相場として頭に入れておきましょう。
葬儀屋や仏具店に相談する
葬儀屋や仏具店は、宗教的なルールに詳しい傾向にあります。宗教的な部分を大切にしながら仏壇を処分されたい方は、葬儀屋や仏具店に相談してみてはいかがでしょうか。
仏具店に関しては、新しい仏壇を購入する方のみ処分を受け付けている場合と、処分だけでも依頼できるお店があるので、事前に確認しておきましょう。
葬儀屋や仏具店に処分をお願いする場合は、個人で処分するよりも費用相場が高くなってしまうのが難点です。極力費用を抑えて仏壇を処分したい方は、ほかの方法の処分費用と比較してみてください。
遺品整理専門業者に依頼する
遺品整理専門業者も仏壇の処分を行っています。実家じまいをする方の中には、遺品整理を専門業者に依頼する方も多いです。遺品整理の過程の中で仏壇を処分できるので、実家じまいのタイミングで処分をしたい方は専門業者の利用も検討しましょう。
ただし、遺品整理専門業者は魂抜きをはじめとする供養を行っていない場合があります。仏壇を外に運び出してから供養しなければならないケースもあるので、一連の流れを前もって専門業者に確認しておくと安心です。
仏壇を処分した際に仏具や位牌はどうしたらいい?
基本的に仏壇を処分した際は、仏具や位牌も一緒に処分します。お寺や葬儀屋など供養に精通した場所で仏壇を処分する場合は、同時に引き取ってくれるのが一般的です。個人で仏壇を処分する際も、仏具や位牌の処分も検討してください。
仏具や位牌の処分に迷っている場合は、仏壇の処分のタイミングや方法についても今一度考えてみてはいかがでしょうか。
供養を引き継ぎたいなら「手元供養」がおすすめ!
「仏壇を処分する=先祖の供養を怠る」と感じてしまう方も少なくありません。仏壇の維持は難しくても、自宅で簡単に先祖を供養したい方は手元供養がおすすめです。
手元供養は近年注目されている供養方法で、形式に決まりがありません。お骨の全部または一部を骨壺に納め、宗派や様式に捉われずに先祖供養を行えます。
最近ではお墓を持たずに手元供養を選ぶ方も増えており、骨壺があることから故人をより身近に感じられると高い評価を集めています。デザイン性の高い手元供養セットも多いので、インテリア性を大切にしたい方にも向いている供養方法でしょう。
また、手元供養セットはコンパクト設計の商品が多いので、設置スペースを理由に仏壇を処分する方にも向いている供養方法です。実家じまいのタイミングで仏壇を処分する方は、手元供養に切り替える方法も検討してみましょう。
手元供養でおすすめのセット商品
手元供養で人気のセット商品を紹介します。好みのデザインや個人のイメージに合ったセット商品があれば、ぜひ詳細をチェックしてください。
ミニ仏壇セット|風セットプラン1
ミニ仏壇セット|風セットプラン1は、仏壇のような重厚感を感じさせつつも、風通しの良さが魅力の一品です。丸みのあるフォルムが美しい仏具セットが、やわらかな印象を与えてくれます。
火立や花立などの仏具のカラーは「シルバー」「ゴールド」「ピンク」から選べるので、故人をイメージした仏具セットを選んでみてはいかがでしょうか。下部の土台となるステージは取り外し可能なので、スペースに合った使い方をしてください。
位牌が入るミニ仏壇|祈りの小箱・茜 厨子タイプ大
日本の伝統色・茜色をより引き立てる漆塗り。 高級感のある落ち着いた艶が、どんなインテリアにも似合うお仏壇「祈りの小箱・茜」。 あたたかみのある色合いとシンプルなデザインは、私たちの暮らしの中にあるインテリアや家具に違和感なく置くことができます。
厨子は、位牌を置くスペースとしても使用することができます。手前に写真立てを、奥に位牌を置いたりと、内部のスペースが広いため、自由に配置してお使いいただけます。
プレートには名前や日付、メッセージも刻印できるので、大切な故人との思い出を大切にできます。
ミニ仏壇・祈りの小箱「卯の花」 厨子タイプ小
小さくていいので、手を合わせる場所を作りたい。 限られたスペースやお部屋のちょっとした場所に、何か祈りの場をつくりたい。 ミニ骨壷に手を合わせて、お線香とお花をお供えしたい。 そんな方にお勧めのコンパクトなサイズの祈りのステージです。桜の香りのお線香がセットになっているので、届いてすぐに手を合わせることが出来ます。
本物そっくりな造花と花瓶もセットになっているので、生花の管理が苦手な方にもおすすめの商品です。
>ミニ仏壇・祈りの小箱「卯の花」 厨子タイプ小の商品詳細はこちら
ミニ仏壇セット|アリーナ・ピュアホワイト|セットプラン1
故人の写真を飾り供養をしたい方は、ミニ仏壇セット|アリーナ・ピュアホワイト|セットプラン1はいかがでしょうか。シンプルかつ洗練されたデザインが特徴で、インテリアに馴染みやすい手元供養セットです。
ミニ骨壺とおりんはそれぞれカラーが選べるので、故人のイメージにピッタリのデザインで空間を演出してみてください。チェリー型のおりんも愛らしく、場を和ませてくれる印象です。
>ミニ仏壇セット|アリーナ・ピュアホワイト|セットプラン1の商品詳細はこちら
手元供養でおすすめの骨壷
手元供養で使われるミニ骨壺でデザイン性に優れた3つの商品を紹介します。故人への想いを込めて、アイテムを選びましょう。
大きい骨壷|ピュアシリーズ・パールポット(大)かぼちゃサイズ
真っ白な色合いが印象的な「ピュアシリーズ」。真珠の様な光沢で洗練された、上品で凛としたデザインが人気のミニ骨壷です。
容量(約)1730ccは、一般的なデザインの5寸の骨壷の、八割程度の容量。和室、洋室、どんなインテリアにも馴染む、置く場所に困らないお洒落なデザイン。模様は一つとして同じものはなく、 職人がひとつ一つ手仕事で仕上げています。
>大きい骨壷|ピュアシリーズ・パールポット(大)かぼちゃサイズの商品詳細はこちら
ミニ骨壷|グランブルー|シャインフラワー
ミニ骨壷|グランブルー|シャインフラワーは、花柄が描かれた、小さくて愛らしいデザインが特徴です。深みのあるブルーカラーが落ち着いた印象を与えてくれるほか、卵型のフォルムが手にすっぽりと馴染むデザインが人気を集めています。
内容量は約70ccとミニ骨壺の中でもコンパクトで、故人に語りかけて心を癒して欲しいという気持ちから作られたデザインなのだそう。小さくても存在感のあるミニ骨壺を求めている方におすすです。
>ミニ骨壷|グランブルー|シャインフラワーの商品詳細はこちら
ミニ骨壷|七宝シリーズ|青花
ミニ骨壷|七宝シリーズ|青花は、七宝シリーズの中でも人気のあるカラーです。故人との思い出を宝にしたいという方や、華やかなデザインのミニ骨壺を探している方に向いています。
洗練されたデザインですが、ぷっくりとしたフォルムが手に馴染む商品です。内容量は約130cc、手のひらにしっかりと納まるサイズ感が高い評価を集めています。納骨袋も付属しているので、気になる方は詳細をチェックしてみましょう。
手元供養でおすすめの遺骨ペンダント
毎日故人を近くに感じていたい方は、遺骨ペンダントを身に付けてみてはいかがでしょうか。人気のアクセサリーを3商品紹介します。
遺骨ペンダント|涙のしずく・シルバー925
遺骨ペンダント|涙のしずく・シルバー925は、涙をイメージしたしずく型のアクセサリーです。流した涙の分まで遺族には強く生きて欲しいという願いから作られました。
主張が強すぎないペンダントなので、普段使いしやすいアクセサリーではないでしょうか。遺骨ペンダントを探している方は、涙を意味するしずく型に注目してみてください。
>遺骨ペンダント|涙のしずく・シルバー925の商品詳細はこちら
選べる誕生石の遺骨ペンダント
お守りとして遺骨ペンダントを身に付けたい方には、選べる誕生石の遺骨ペンダントです。誕生石にはそれぞれ意味が込められているので、あてはめられた言葉が心の支えとなるのではないでしょうか。
誕生石は身に付ける方の生まれ月でもよいですし、故人の生まれ月でも構いません。それぞれの想いに沿った遺骨ペンダントを身に付けましょう。
遺骨ペンダント ARK アーク
ユニセックスなデザインの遺骨ペンダントを探している方には、遺骨ペンダント ARK アークがおすすめです。シンプルなデザインなので、どんな服装にも合わせやすいでしょう。
刻印ができるので、故人の名前や命日、誕生日やメッセージを刻んでみてはいかがですか。故人との別れを悲しんでいる遺族へのプレゼントにもおすすめの商品です。
実家じまいで仏壇を処分する前に魂抜きを!手元供養も視野に入れよう
実家じまいをする際に仏壇の処分をする方は、きちんと魂抜きをしましょう。先祖の魂を供養してから処分を行うことで、先祖の魂まで処分されることはありませんし、遺族の心苦しさも軽減されるかもしれません。
遺骨が残っており、仏壇の処分をためらる方は手元供養で引き継ぐ方法もあります。手元供養は自由な様式で先祖を供養できるので、宗派に関係なく先祖に想いを馳せることができます。おしゃれな手元供養セットも多く販売されているので、お気に入りのデザインを見つけてください。