彼女が当社のホームページを見てくださってご連絡いただくようになり、
それがきっかけで時々メール交換するようになりました。
お父さんのお墓を残して、オーストラリアへ移住した彼女は、
お父さんのお骨を日本に置いておくのか、オーストラリアへ埋葬するのか、
いろいろ悩んでおられるようです。
見知らぬ土地に埋葬されたらお父さんは、幸せではないのではないか、
日本で永代供養という方法もあるが・・・
あなたならどうされますか?
お家の事情もありますし、これがいいという解決策をもってはいませんが、
海外にとどまらず、国内でも遠い田舎のお墓をどうするか?
跡継ぎがいなくなったらどうするか?
お墓の悩みは結構お聞きします。
「お墓は3代続けばよい」とお聞きしたこともあります。
その後は『無縁墓』となってしまうのでしょうね。
散骨のお手伝いをさせていただいた方の中に、
遠い田舎のお墓のお骨を全て散骨された方がおられます。
ご自分がお墓を守る立場の方ですが、長女で子どもさんはなく、
姉妹はみな嫁いでいる、自分がなくなったらお墓は無縁となってしまう。
それはあまりにかわいそうだと思われたIさんは、
思い切ってお墓を霊園に返して、お骨を全て持ち帰られました。
そして、ご姉妹がそろって散骨されました。
一番最近に亡くなったお父さんのお骨、
ずっと以前に亡くなったお母さんのお骨、
・・・身近な方たちの散骨をいっぺんにすることになって、
胸がいっぱいに。涙が止まりません。
後日メールをいただきました。
散骨のお写真をお送りした日が、
お父さんのご命日と重なったということで、
『縁』を感じてくださったようです。
「思い切って散骨してよかった」とおっしゃっていただけました。
自分の責任で、できるときにお墓の行く末を決めようと思われたIさん、
とてもエネルギーのいることだったと思います。
遠いお寺とのやり取り、書類の用意等、何としても自分の手で、
最終的な供養をしてあげたいという強い気持ちがなければ
できなかったと思います。
そして、そのお手伝いをさせていただいたことは私にとっては光栄なことでした。
お墓についてはいろいろな考え方があろうかと思います。
どのように供養するのがいいのでしょうね。
これからの大きな課題だと思います。
