ご遺骨を身近において、今は亡き人を偲ぶ「手元供養」は、時代に添った新しいご供養のかたちとして、近年ますます多くの方々に選ばれるようになりました。
一方で、ご遺骨をご自宅で保管することについては、「どうしたらいいの?」と不安に思われる方も少なくありません。ここでは、ご遺骨の保管に関する皆様からのご質問にお答えさせていただきます。
遺骨はどんな入れもので保管したらいいの?
ご自宅でご遺骨を保管する際の入れものについては、とくに決まりはありませんので、お好きなものをご用意されて大丈夫です。故人との想い出の品や、お気に入りの小瓶などに入れて保管されている方もいらっしゃいます。
ただ、必ず気をつけていただきたいのは、「密封できる入れもの」であること。カビの原因となる湿気や空気中のホコリなどを遮断し、ご遺骨をいつまでも良い状態で保管していただくために、しっかりと密封できる入れものをお選びください。
自宅で遺骨を保管するときの置き場所は?
ご遺骨を保管する場所としては、カビを防ぐためまず第一に「湿気が少なく、風通しの良いところ」であることが重要です。また、気温差の大きい場所、直射日光が当たる場所などに、ご遺骨を保管することは避けましょう。
こうした場所では、入れものの内側と外側の温度差が生じて結露が起こり、場合によってはカビが発生してしまうこともあります。リビングなど、ご家族が過ごしやすい場所が、ご遺骨にとっても快適な場所と言えるでしょう。
遺骨を保管するときは粉骨しなくてはならない?
「粉骨」というのは、ご遺骨を崩して細かい粉状にすることです。ご自宅で保管される上では、必ずしも粉骨の必要はありません。ただ、入れものの形状によって、ご遺骨がそのままのかたちでは入れられないといった場合には、入れやすく崩してあげるとよいでしょう。
比較的小さな入れものに、大きなご遺骨を納めたいという場合には、粉骨によって「かさ」を減らしていただくことができますが、粉骨したご遺骨は湿気を吸いやすくなりますので、保管には十分な注意が必要です。